ちばデジタル支援ネットワーク

■DX認定制度とは

DX認定制度とは、「情報処理の促進に関する法律」に基づき、「デジタルガバナンス・コード」の基本的事項に対応する企業を国が認定する制度です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(出所)デジタルガバナンス・コードの全体像「DX経営に求められる3つの視点・5つの柱」(経済産業省)

 

独立行政法人情報処理推進機構(以下、IPA)が、本制度に関わる「DX認定制度事務局」として、各種相談・問い合わせ対応及び認定審査事務を行っています。

DX認定事業者は、以下の各種支援措置及び施策を活用することが可能となります。

  1. DX認定制度ロゴマークの使用
  2. 中小企業を対象とした金融支援措置
  3. 人材育成のための訓練に対する支援措置
  4. DX銘柄及びDXセレクションへの応募が可能
  5. ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金の加点項目

(出所)経済産業省DX認定制度(情報処理の促進に関する法律第三十一条に基づく認定制度)

 

■相談者様の概要

企業名:協同水産流通株式会社

所在地:船橋市

事業内容:冷凍食品の保管・仕分・配送/冷凍食品の加工製造・販売

従業員数:31名

拠点数:1拠点

部門数:4部門(加工販売部、品質管理部、物流部、総務部)

認定手続き番号:DX-2025-09-0018-01

認定の適用日:2025年9月1日

 

■支援の概要

当社は売上増・利益増を経営課題として、経営課題を解決するため2024~2028年度の「DX推進中期5か年計画」の策定に取り組んでいました。

この計画をより効果的に推進するため、専門家であるデジタル支援コーディネーターからの助言を希望したことから支援が始まりました。 

(1)実行計画策定支援

課題の抽出とDXテーマの選定を行い、以下のSTEPとして計画を策定することとしました。

STEP1「DXテーマの計画化」 

6つのDXテーマの計画を具体化することで、各テーマの優先順位と目標期限を決める。

STEP2「早期の効果創出」 

優先順位の高いDXテーマは、デジタルツール等を導入し、早期の効果創出を狙う。 

STEP3「DX推進の加速」

 <STEP2>により成功体験を積み、DX推進の加速につなげる。

 

(2)DX推進体制構築支援

DXをトップダウンとボトムアップの両輪で進めるため、「DX推進中期5か年計画」の策定に関わる経営陣をDX推進本部として位置付けるとともに、各部門の社内メンバーから構成されるDX推進委員会の立ち上げを支援しました。

また、取り組みの効果が上がるよう推進本部と推進委員会の運営についても助言を行いました。 

 

(3)DX人材育成支援

当社が「DX推進中期5か年計画」のテーマとして掲げた『「やらされるDX」ではなく、「やりたがるDX」』の実現を目指し、社内向け勉強会の実施に関する支援を行いました。

 

(4)DX認定制度申請書の策定支援

「DX推進中期5カ年計画」の具体化を支援する中で、DX認定制度への申請に必要な情報が整理されたことから申請を行うこととしました。

 

■相談者様から⼀⾔

支援を受けなければ、具体的な取り組みを実現できていなかったと思います。フレームワークを活用して情報や考え・状況をわかりやすく図式化してもらえたことが非常にありがたかったです。ロジカルシンキングやKPIといったことについても日常的な業務において意識するようになりました。

また、コーディネーターが意見や考えを否定することなく、言葉を選びながら助言をしてもらったことにより前向きに取り組みを進めることができました。

DX推進に当たっては、経営に携わるメンバーの決意とともに、社員へ還元できるメリットを明確に示す必要があると考えています。

DX認定制度に認定されたことにより、DX推進が社内の共通認識となり社員から自発的な行動が生まれることを期待しています。

 

■⽀援したデジタル⽀援コーディネーターから一言

ご支援の初期段階で、
「中期経営計画の達成にはDXが不可欠」
「社員が“やらされるDX”ではなく、“やりたくなるDX”にしたい」
という強い思いを伺い、
千葉県の中小企業のベンチマークになり得るポテンシャルを感じ、DX認定の取得をご提案しました。

ご支援の過程で特に印象に残っているのは、DX推進の中心となる幹部の皆様の柔軟さです。
私の助言に真摯に耳を傾け、納得すれば迅速に方針を修正される姿勢があり、非常にスムーズに支援を進めることができました。

現在は、DX認定取得とDX推進計画の策定を終え、計画フェーズから実行フェーズへと移行しています。
選出されたDX推進委員会の皆様が自走的に活動できるよう、側面的なご支援を続けています。

今後は、実行フェーズでの成果を積み上げ、次のステップとしてDXセレクション選定を目指すことをご提案したいと考えています。

 

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一般公開