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株式会社ミツワケミカルのDX挑戦:生産計画業務の効率化に向けた第一歩

株式会社ミツワケミカルは、創業60周年を迎えたプラスチック成形の企業です。自動車関連事業を主力とし、タイとフィリピンに海外工場を構えています。同社は、海外拠点での効率的な運営を目指し、早期からクラウドサービスを活用してきました。2023年6月には、長年の課題だった生産計画業務のDX化に向け、SaaS型生産計画システム「最適ワークス」の導入を決定。現在、運用開始に向けた準備を進めています。


生産計画DXに挑む背景

ミツワケミカルが生産計画のDXに取り組む理由は、生産活動全体の効率性の低さにありました。代表取締役社長の神保氏は、課題を次のように語ります。

「昼間の設備稼働が低い一方で、残業が常態化していました。さらに、特定製品の過剰製造による在庫を顧客に買い取ってもらう交渉や、計画漏れによる急な製造対応が頻発していました。社員たちは一生懸命取り組んでいましたが、生産計画が『現場のカンとコツ』に頼っているため、ロジックが不明瞭で非効率な状況でした。」

こうした属人的な計画では、業務の標準化が進まず、効率化や安定化が見込めないため、生産計画のDXが必要不可欠であると判断されました。

 

解決策:完璧よりも「60点」を目指す進め方

これまで、同社ではエクセルを用いた計画作成を行ってきましたが、非効率さを解消するためにはシステム化が必要と感じていました。2023年初めに改めて生産スケジューラを検討し、シンプルかつ柔軟な運用が可能な「最適ワークス」を採用することを決定しました。

導入の方針として、神保氏が重視したのは「まずは60点を目指す」という考え方です。
「システムを導入する際、すべてを一度に完璧に設定しようとすると、マスターデータの見直しや業務の完全可視化に膨大な時間がかかります。しかし、最適ワークスは、使いながら改善していけるSaaSの特性を持っています。まずはシステムで業務の6~7割を自動化し、残りを人間が補完する形で進めていくのが合理的です。」

こうした柔軟な進め方により、現場の負担を最小限に抑えながら、安定的なDX化を目指しています。

 

生産計画のDXに期待する効果

1. 生産計画業務の標準化
タイとフィリピンの2工場で計画業務を標準化し、属人化を解消することで、現地スタッフも効率的に業務を進められるようになります。

2. 人的ミスの削減
従来のエクセル運用で起きていた計画漏れや数値エラーの発生を抑制し、安定した計画が可能となります。

3. 生産効率の向上
設備稼働率の改善や過剰在庫の削減、緊急対応の減少により、生産活動全体の効率向上が期待されています。

60点を目指す理由とSaaSの価値

神保氏は「まずは60点を目指す」進め方の重要性をこう語ります。
「すべてを一度に設定しようとすると、導入作業が膨大になり、現場に大きな負担がかかります。しかし、システムが稼働し、人間の業務を6~7割代替できれば、それだけでも大きな進歩です。完璧を求めず、まず最低限の失敗を防ぐ仕組みを作ることが重要です。」

また、SaaSの利点として「業界のベストプラクティスが標準化されている」点を挙げます。
「自社に合わせてシステムをカスタマイズするよりも、SaaSが提供するベストプラクティスに業務を合わせる方が合理的です。業務の改善点に気付けるきっかけとしても、SaaSは非常に有用です。」

 

まとめ

ミツワケミカルは、最適ワークスを活用して生産計画の標準化と効率化に挑んでいます。「60点を目指し、使いながら改善する」という柔軟なアプローチは、現場の負担を抑えつつDXを進めるうえで効果的な戦略です。同社の取り組みは、海外拠点を持つ企業や中小企業にとって、DXの実現に向けた重要なモデルケースとなるでしょう。

 


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